打線で最も重要なのは1番打者説
打線の象徴は2番と言われたりしますが、僕は1番打者をいかに固定出来るかによって打線全体のパフォーマンスに大きく影響すると思っています。1番が出塁できるかどうかによって、2番の仕事は大きく変わってくる。4番はすぐに決まるけど、1番をすぐに決めるのは簡単なようで難しい。
特に近年では積極的に安打を狙っていく1番打者が増えてきており、1番に走攻守のバランスのとれた選手を持ってくる球団が増えてきました。大きく分けるとこの2タイプに分類されるように感じています。
- 打棒が優先。四球等の出塁よりも「打ち勝つ」1番
- 出塁が優先。小技・ミート・選球眼も重要な「いやらしい」1番
前者は山田哲人・坂本勇人・中村晃選手etc。後者は上本博紀・大島洋平・平野恵一選手などが挙げられると見ています。というわけで、昨シーズン最も1番を務めた打者を12球団並べてみます。
巨 | 坂本勇人 | ソ | 中村晃 |
---|---|---|---|
阪 | 上本博紀 | オ | 平野恵一 |
広 | 堂林翔太 | 日 | 西川遥輝 |
中 | 大島洋平 | ロ | 加藤翔平 |
横 | 石川雄洋 | 西 | 秋山翔吾 |
ヤ | 山田哲人 | 楽 | 岡島豪郎 |
セ・リーグで最も1番が固定できなかったのが、広島東洋カープ。キクマルの1・2番が理想なんですが、そうすると3番を打てる打者がいない。1番が誰になるのか。堂林なのか売り出し中の鈴木誠也なのか。どちらにせよ「打ち勝つ」1番を志向していくことになりそうです。ベイスターズも、石川キャプテンの出塁率が(今シーズン)低すぎました。打のイメージの強いベイスターズですが、実はそうでもない。来季の主軸を梶谷→筒香→ロペスで行くとすると、1・2番がいやらしい野球をやらないと上位には行けない。あとの4球団は他にいないでしょって感じかな・・・。
パ・リーグで最も1番が固定できなかったのは、千葉ロッテマリーンズ。根本・岡田等の選手のパフォーマンスが伸び悩んだので、売り出し中の2年目加藤翔平選手が抜擢されました。身体能力の高さは折り紙つきのスイッチヒッター。日本の5ツールプレイヤーはオリックスの糸井嘉男選手ですが、ポスト糸井を担う逸材です。これからの打棒が非常に楽しみな選手。ロッテもデスパイネという大砲がドンと座りましたので、角中→デスパイネ→今江(井口)という主軸が機能すれば面白い。
あと気になるのは西武。頼むから栗山巧を1番に使わんといて。彼は2番が最高にハマるんだから。栗山は2番しか無いって。人材不足感ひどいし秋山翔吾が開幕大不振で押し出されるように1番だったけど、来季は秋山→栗山→浅村→おかわり→メヒア→森友哉(DHも?)で行こうぜ!
打っていく1番、いやらしい1番。1番にはチームの攻めのリズムを作る選手が求められる。好きに打たせることで能力を発揮するタイプを使うか、ボールの見極めやミートの上手く、盗塁が見込めるタイプを使うのか。育ちそうで育てられないのがこのポジションです。