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習得したシュートボールで苦しめられている2014年の野村祐輔投手

1試合8失点も自己ワースト。12年9月4日・中日戦(ナゴド)以来、自己最短タイ3回降板に「力負けした」とうなだれた。今季3勝2敗、防御率6・84。3試合連続で不本意な投球が続く。


 2軍降格が浮上した。野村監督は「気をつけて話さんといかん」と、冷静さを保とうとしながらも「(二回の)7点はどうしようもない。同じことを繰り返している。責任回数(5回)は投げないと」と怒った。

(中略)

投球後に体が一塁方向に流れる悪癖矯正に取り組んできた。直球は約5キロ増の140キロ前後と成果はあった。しかし生命線の制球が甘く、阪神打線に捉えられた。

 右腕は先日、「体は悪くない。表現の仕方の問題」と自己分析した。打たせて取る持ち味と、力でねじ伏せる理想。現実との間で揺れ動いているようだ。

野村悪夢8失点で鯉連敗…2軍降格も(2)/カープ/デイリースポーツ online

そりゃ監督の立場からすれば怒らざるをえない内容ではありますな・・・。

ただ、力でねじ伏せる理想というこの表現は大間違いだと思います。野村祐輔投手自身も、オレは佐藤達也投手のようになるんだとはこれっぽっちも思っていないでしょう。

野村祐輔投手の不振は、昨年キャンプから習得に励んでいるシュートボールを使おうとして全く活用できていないのが原因だと思っています。右打者のインサイドを攻められるようになることで、左右を広く使えたらもっと良いのではないか、という意図かと思います。

投球の幅を広げるために使うということは、勝負球として使うということです。先日のマエケンツーシームで巨人のクリーンアップを抑えたように。シュートを決め球にする配球をしてやらねばならないのに、石原捕手からはあまりそのような意図を感じませんでした。その点でも、捕手がこのボールでは勝負できないと見ていると考えることも出来ます。

野村祐輔投手はアウトコースの出し入れが出来る制球力とストレートとチェンジアップの強弱の組み立てで大怪我をしない安定感が持ち味の投手だったのですが、幅を広げようとして活用したボールに足元を掬われてしまうゲームが目立っています。また、ストレート自体もシュート回転しているように見受けられ、シュートにこだわるあまり軸となるボールがなくなりピッチングが組み立てられなくなってしまいました。軸となるボールを完全に見誤っている感が否めません。

ここ2試合はシュートを軸にした組み立てで結果が出ませんでした。シュート回転する真っ直ぐを修正して、従来通りの配球や組み立てに戻す時期が来ているのではないかと思います。