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微妙に違う日本プロ選手とメジャーリーグのフリーエージェント

このニュースを読んで。

大リーグのブルージェイズは1日、球団が持つ川崎宗則選手の来シーズンの契約の選択権を行使しないと発表し、これにより川崎選手はすべての球団と自由に契約交渉ができるフリーエージェントとなりました。

大リーグ 川崎がフリーエージェントに NHKニュース

日本だとフリーエージェントと言うのは、NPBが定める条件を満たした選手でどの球団とも契約を締結する権利を持った選手のことを指します。メジャーリーグの場合は、自由契約できる選手も全部ひっくるめてフリーエージェントと称するので、意味合いが違います。

オプション(選択権)の破棄

オプションというのは球団が持つ契約の選択権のことと考えれば概ね問題ない。要は契約するかしないかの判断はまず球団にその意志があり、球団が川崎と契約したいと思えばそのオプションを行使するということになる。

球団に権利があるオプション、選手に権利があるオプション、双方に権利があるオプションと3つあるそうなんですが、殆どは球団に選択権があるようです。この縛りが解ければ、晴れて(?)どの球団でも交渉できるフリーエージェントの仲間入りでございます、と。

今シーズンの日本人選手ですと、オリオールズ和田毅投手やブルージェイズの川崎宗則内野手がフリーエージェントになってまして、本人が日本に戻る意思があれば日本球界復帰可能です。特に川崎選手はソフトバンクだけでなく、ショートが手薄な球団はめっちゃありますからねぇ・・・。

クオリファイングオファー

昨年、ヤンキースの黒田投手が行使しました。

大リーグ機構と選手会は、今オフのクオリファイング・オファーの金額を1410万ドル(約13億8200万円)に設定した。

 球団は同オファーを提示することで、選手が他球団へFA移籍した場合、見返りとしてドラフト指名権を得られる。金額は毎年の年俸上位125選手の平均額から設定され、今年は昨年から80万ドル(約7840万円)上昇。昨年オフはヤンキースから黒田が同オファーを受け、最終的に年俸1500万ドル(約14億7000万円)の1年契約で再契約した。

昨年は黒田が対象に クオリファイング・オファー昨年より7840万円UP ― スポニチ Sponichi Annex 野球

クオリファイングオファーというのは、フリーエージェントの選手に対し現所属球団が契約を申し出る場合(ヤンキースが黒田に申し出る場合)、その年の年俸上位125選手の平均年俸額を提示します。その額は大リーグ機構で決まります。このオファーが流れて他球団に流出すると、補償として獲得球団からドラフト指名権を譲渡されるというものです。

選手側はこれを受け入れて契約することもできるし、蹴って再び交渉することもできます。まず、蹴ることが多いですが。黒田を例に出しますと、球団側はこのオファーを出しておくことで仮にヤンキースから移籍しても移籍した球団からドラフト指名権を譲渡してもらえるので、良い保険となるわけです。

FAでカネを使って実力ある選手取るんだったらドラフトは俺たちに優位性を与えろ、と。わかりやすい戦力均衡策のひとつです。逆に言うと、クオリファイング・オファーされるということは現所属球団にとって引き止めたい選手である、ということになります。