【書評】変わるしかなかった。〜野村謙二郎著〜
- 作者: 野村謙二郎
- 出版社/メーカー: ベストセラーズ
- 発売日: 2015/02/14
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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メイショウノムケンがケニー野村へと駆け上がっていくサクセスストーリー...ではないのですが、プロ野球という世界で生きていくことの厳しさが伝わってくる一冊です。
野村謙二郎監督の最大の功績といえば、菊池涼介選手と丸佳浩選手の育成に成功したことでしょう。
引っ張り専門だった丸選手を新井コーチを指導役に当てることで広角に打てる打者に成長させ、天性の野球センスを持つ菊池涼介選手を獲得し、瞬く間に球界を代表するセカンドに成長させました。5年〜10年単位でセンターラインを担う24〜5歳の若手を育て次の監督にバトンタッチできたことは、素晴らしいとしか言い様がない。
菊池涼介選手は恐ろしいほどの学習能力を持っているそうで、1回覚えたらもう忘れないというか、スポンジのごとく学んだことを吸収してしまうそうです。現在最もメジャーリーグに近い内野手でしょう。メジャーでは二遊間にはまず守備が求められますが、そこはもう天下一品。ボストンのペドロイアのようなポジションで活躍できちゃうと思います。
カープは30代の選手が活躍するとFAで出て行ってしまう慣例がございますので、キャプテンシーのある内野の選手がいない。カープに足りないものはキャプテンシーのある内野スタメン - いつ野球見るの?今でしょ?!
でも書きました。巨人で言う阿部慎之助、ヤクルトで言えば引退した宮本慎也。若手が多いということは、選手の立場で監督目線で俯瞰して指示を出せる人間がいないということにもなる。それがひいては著書で指摘されているジャイアンツ・コンプレックスに繋がっているように思えてなりません。
第1候補はキクマルでしょう。出来れば、菊池にキャプテンシーを身につけてもらいたいなぁ...。144試合出てくれるし、内野の中心だから。誰がキャプテンシーを発揮してくれるのか、その点を今年は気をつけてみていきたいと思います。
本人の言葉で、1つ1つ5年間の監督時代を丁寧に振り返っております。じんわりとおもしろみがある一冊です。
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