バレンティン対福谷の勝負がとても見応えがあった件
力と力の真っ向勝負をバレンティンに挑む、福谷投手のメンタルの強さよ。これはいい投手になるよ。
状況は2死満塁です。3−4と1点ヤクルトがビハインドの場面。三塁にランナーがいるので落ちる系のボールは使いにくい局面。
- 初球は様子見のスライダー。外れてボール。
- 2球目はアウトローのまっすぐ。最高の所に決まりストライク。
- 3球目も真っ直ぐ。ほぼど真ん中ながらもバックネット裏へのファウル。
ここで2−1とバレンティンを追い込みました。並行カウントになると変化球が使いにくくなります。押し出しがあるので。変化球で三振を取るかゴロを打ってもらうことを狙うなら、ここで変化球を使いたいところです。
で、4球目に投げたのが、三振狙いの高めボールゾーンの速球。バレンティンを三振に取るなら、ストレートを高めに放るんだという布石だったようだ。これを投げるってことは変化球はもう無いのかなという気持ちになった。
5球目に選んだのは、メイチの真っ直ぐ。154kmを記録してました。バレンティンだろうが何だろうが自分の武器であるフォーシームで空振りの三振をとってやるというメンタルの強さ。マジかよって思いながら見てました。よくファウルに出来たなと思う。
最後の6球目。首を振って選んだのは、インサイドのストレート。松井捕手は外の低めの真っ直ぐを選択したんじゃないかな。絶対空振りを取ってやる、打たれても詰まらせて三遊間のゴロにしてやるという強い意志。
で、それを完全に打ち切ったバレンティン。脇を閉めて体の回転だけでレフト前にストレートを運んだ。5球目の真っ直ぐがインサイドに来たから、そのイメージが残っていて上手くうてた感があった。集中している時のバレンティンは何でも打ってしまう。打ったバレンティンが凄いのだけれども、バレンティンに真っ直ぐの空振りを取りに行くという投球を見せてくれた、福谷浩司投手の未来もすごく楽しみな1打席でした。