いつ野球見るの?今でしょ?!

主にセリーグを中心とした、プロ野球観戦日誌です。メジャーもあるよ。

オリックスの正捕手候補・若月捕手の配球に疑問を覚えた件

局面は8回裏2死1,2塁。オリックス2点リード。バッターは代打の矢野謙次選手。

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初球のカットボール、二球目のフォークまでは完璧です。矢野選手は選球眼はあまり良くありませんし、何でも振っていくタイプです。ストレートで入るわけがない。

問題は3球目のフォークです。なんでこれを続けてしまったのか。若月捕手のミスだと僕は思います。2球目のフォークを空振りしているから3球目もフォークを続けるってことは、フォークを見せ球にする配球になります。左投手の海田投手が右打者を抑えるなら、低めのフォークを引っ掛けさせてゲッツーを狙う配球がベスト。フォークで仕留める配球をするのであれば、3球目は高めの釣り球となるストレートか、インサイドにボールになるカットボールのどちらか。もしくは単にリセットの意味で1球外に大きく外すか。

フォークを続けるデメリットは、あっさりと臭いところを見逃されたら投げられなくなることです。連投してるし。で、結局1-2カウントにしてワンパターンに落ちる系のボールを続けて5球目がど真ん中に浮いてしまいライトへ運ばれました。あのボールをライトに運ぶぐらいですから、変化球を待たれてますよ。インサイドの真っ直ぐだったら見逃し三振取れたと思います。行けたらの話だけど...

もう1つ気になった配球があります。平野投手にスイッチして、レアード選手を迎えた打席です。8回2死、2,3塁です。1点差。

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これも気になったのは、5球目のフォークです。2球で追い込んでしまったあとが、配球が一番難しい。0−2から3−2になるのが一番いやなもんです。

それは置いといて、4球目のフォークまでは当然の配球だと思います。ただ、レアード選手明らかについていけてましたよね。頭を下げて。1球目を同じぐらいいいフォークじゃないと空振りが取れないサインだと僕は感じたんですけど、どうなんでしょう。フォークを投げるしかない局面って、ストレートが力みまくってる時ですよね... 高めの真っ直ぐという選択肢は何故取れなかったんだろう。もしくは、外低めの真っ直ぐ。レアード選手はプルヒッターですから、外の低めの真っ直ぐがくればまず差し込まれて内野ゴロになった気がしてならない。中途半端な高さのフォークなんか一番危ないんだから。

でもこの2点は、ハッピーグッドこと福良良一監督のミスもあったけど。守備隊形が深かったんですよね。1点でもリードされたら終わる局面だったら前に詰めてくればいい。1点でもリードされたら負けるんですよ...9回で。長打浴びたら諦めるっていう気持ちはなかったのか。大きなフライを打たれた時のことを考える意味が無い。それに、平野が打たれた時に苦笑いしてたのも大変気に入らない。勝てる監督は、そんな所で笑わない。

オリックスだったら則本→涌井→金子→千賀のローテーションを要しても優勝できない気がします。

彗星のごとく現れたマリナーズ待望のクローザー、エドウィン・ディアス

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2016年のマリナーズはMIAで劇場やってたスティーブ・シシェク(Steve Cishek)を2年契約で獲得。投げてみないとわからない劇場型クローザーであるフェルナンド・ロドニーをリリースしてゲットしたのが劇場型クローザーという、他に誰かおらんのか状態でシーズンをスタート。

シシェクはシーズン当初はセーブを連発して「いけるやん!」と思わせておきながらの夏場にセーブに失敗するのが目立つようになり、既に6回セーブに失敗しています。44試合に登板してセーブの失敗が6回はかなり多い数字です。そして、DLリストに入ってしまいました。

代役でマイナーから上げてきたエドウィン・ディアス投手が素晴らしいんですよ・・・! 22歳の若さで、最大の武器はストレートの速さ。ここ最近ではコントロールの良さも見せており、とにかくコンディションが最高です。頼れるクローザーの登場にマリナーズファンの私はウキウキであります。マリナーズのここ10試合の成績は、なんと9勝1敗。貯金8の荒稼ぎであります。

とは言っても、アメリカンリーグ西地区の首位を走るレンジャーズの背中はまだまだ遠い。5.5G差があります。ここまでは来るんだけど、なかなか3ゲームまで縮まらない。マリナーズの夏になるんでしょうか? 9月攻勢に期待を寄せています。

巨人の澤村投手は抑えが最も向いています

御意見番にド素人が楯突くけど、これは結果論でしかないよ。

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どう考えても、澤村投手は抑え(セットアッパー)向きです。彼が抑えに向いている理由は大きく分けてこの3つ。

  • 真っ直ぐに力があって、空振りが取れる
  • スプリットというウイニングショットがある
  • 長いイニングを投げると突然制球を乱して崩れる。

クローザーに求められることは、三振が取れるかどうか。しかも、空振りで三振が取れなければなりません。9回で見逃し三振で帰ってくる打者はそうそういません。なんとかしてやろうと牙を剥いてくるわけですから。

空振りで三振が取れるために必要なのは、ウイニングショットです。ウイニングショットとは空振りが取れる変化球のこと。澤村投手ならスプリットです。澤村投手のスプリットが良いところに決まれば、そうそう打てません。

また、澤村投手の良い所はど真ん中に真っ直ぐを投げてもファウルになる所。球威で押し込めます。ツーノーという99%真っ直ぐを投げるしか無い状況でも、その真っ直ぐを仕留められて長打になったシーンはまず無い。新井さんに打たれたのは抜けたスライダー。菊池がストレートを完璧に運んだからカウントを整えるまで様子を見ながら組み立てようと「慎重に入った」のが裏目に出てしまった。そーゆー時もあるよ。

澤村投手が失投で抑えに向いていないなら、失投で被本塁打を量産している今シーズンの山崎康晃投手も全く抑えに向いていないことになりますよねぇ... 澤村投手はストレートで押し込んでカウントを取れるけど、山崎投手は伝家の宝刀(亜大ツーシーム)に頼りすぎている感が強いです。真っ直ぐで差し込めるから三振が取れるので、見直すとしたらそこじゃないかな。

究極のワンパターン、宮西尚生投手のスライダー攻め

今日のソフトバンクとの天王山第2ラウンド。8回裏に登板した宮西投手の投球内容がすごかった。

ほとんどスライダーしか投げていない。右打者だろうが左だろうがお構いなし! ボールゾーンから入ってきてベースの手前でググっと曲がってくるので、どうしても打者の対応が遅れてしまう。エグいボールですわ。そこでストレートがズバッとくると差し込まれやすくなる。シンカーはボールでも良い時しか使わないから捨てていいけど、とにかくスライダーが捉えきれなかった。

投手 打者 球数 球種 コース
宮西尚生 内川聖一 1 スライダー 内角低め
宮西尚生 内川聖一 2 ストレート 外角低め
宮西尚生 内川聖一 3 スライダー 外角真ん中
宮西尚生 松田宣浩 4 シンカー 外角低め
宮西尚生 松田宣浩 5 スライダー 外角真ん中
宮西尚生 松田宣浩 6 スライダー 真ん中低め
宮西尚生 松田宣浩 7 スライダー 外角低め
宮西尚生 松田宣浩 8 スライダー 外角低め
宮西尚生 松田宣浩 9 スライダー 外角高め
宮西尚生 松田宣浩 10 スライダー 内角低め
宮西尚生 松田宣浩 11 スライダー 外角低め
宮西尚生 中村晃 12 スライダー 外角低め
宮西尚生 中村晃 13 スライダー 外角低め
宮西尚生 中村晃 14 スライダー 内角低め
宮西尚生 中村晃 15 スライダー 内角低め
宮西尚生 中村晃 16 スライダー 真ん中高め
宮西尚生 中村晃 17 スライダー ど真ん中
宮西尚生 中村晃 18 スライダー 外角低め
宮西尚生 長谷川勇也 19 スライダー 外角低め
宮西尚生 長谷川勇也 20 スライダー 外角高め
宮西尚生 長谷川勇也 21 ストレート 外角低め
宮西尚生 長谷川勇也 22 ストレート 外角真ん中
宮西尚生 長谷川勇也 23 スライダー 外角真ん中
宮西尚生 長谷川勇也 24 スライダー 外角低め
宮西尚生 長谷川勇也 25 スライダー 真ん中低め
宮西尚生 吉村裕基 26 スライダー 外角低め
宮西尚生 吉村裕基 27 スライダー 外角低め
宮西尚生 吉村裕基 28 スライダー 外角低め
宮西尚生 吉村裕基 29 ストレート 外角真ん中
宮西尚生 吉村裕基 30 シンカー 外角低め
宮西尚生 吉村裕基 31 スライダー 真ん中低め

球種は少ないけど絶対的な変化球がある投手は、勝ちパターン継投の1イニングに最適であります。

ヤクルトには久古健太郎という森福にも宮西にもなれていないピッチャーがいるのですが、彼には覚悟が足りないんですよね。全部スライダーで仕留めてやるぞという、そういう覚悟。宮西投手の投球内容から、左のサイドハンドが生きる道を考えなおして欲しいです。

同じ試合に投げた森福投手もファイターズの左4枚(中島→大谷→西川→田中賢)を、全員打ちとった。スライダーは宮西投手ほど特徴的なボールではないけど、制球力と駆け引きに長けている。ストレートを左右のコーナーに投げ分けられる。どうせスライダーなんでしょ、を煙に巻いてタイミングを合わせさせない努力をめっちゃしてる印象です。

大正義・山田哲人選手を抑える方法

ひとりだけ次元の違うレベルのバッティングをしています。山田哲人選手の大きな特徴は下記の通りです。

選球眼が滅茶苦茶良い

これだけ打ちまくる選手ですから、圧倒的に変化球で攻められることが多い。外のボールゾーンを中心に交わすピッチングが本線になりますが、山田哲人選手はストライクからボールになる変化球を全然振りません。追い込まれているのに、外のベースの上に落ちるフォークやスライダーを振らない。これをやられたら配球を組み立てる立場の人間は滅入ってしまう。投げるボールがどんどん無くなってしまうので、四球を勝ち取られてしまいます。

頭がぶれないせいか、泳がされない

感覚でしかわからないんですけど、山田哲人選手のように率が残せる選手はどのコースを打っても頭の位置がブレません。つまり、体が過度に突っ込んだり逆に突っ張ったりしていないということ。突っ込んでしまう選手は膝から崩れて引っ掛たり泳いだりするケースが多いです。でも、山田哲人の場合はそれがない。変化球に泳がされずにスイングが出来るって、相当すごいと思う。中日の平田と比べると違いがよく分かります。

差し込ませる

原則として、変化球に泳がされない山田哲人選手を打ち取るには差し込ませることを考えるのが基本線となる。差し込ませるってことは力のあるボールが必要なので、高めの真っ直ぐでフライが取れるパワーのある投手はそれを投げ込む。セ・リーグだとマシソン投手が代表例ですね。上背を生かして角度のある真っ直ぐを投げ込んでおけば、スライダーが効いています。

山田哲人と勝負する時に左右で組み立てるのはかなり厳しい。よほど良いシュート系のボールがないとストライクゾーンを広く取る組み立てをこれだけ選球眼の良いバッターにするのは厳しい。左右ってことはインサイドを丁寧につかねばならない。そんなこと出来ないでしょ...

であれば、縦の変化で勝負するピッチャーのほうが、まだ打ち取れる気がする。阪神メッセンジャーとか。ストレートに差し込まれやすくなる。ツーシームが動くならなお良い。ポップフライになる可能性が高まる。縦スラやフォーク系のボールで空振りが取れるピッチャーを当てていきたい所。広島の黒田かな?

あとはチェンジアップ。巨人の内海投手や中日の若松投手のように、チェンジアップを決め球にしている投手はどうなんだろう。関係なく打ちそうだw

則本との真っ向勝負は見てみたい

見てみたいのは楽天の則本投手、SBの武田翔太投手と良かった時の摂津投手。則本投手の火が出るような真っ直ぐで真っ向勝負。ドロップとフォークを武器に縦の変化で勝負する武田翔太投手にどう対応するのか。制球力抜群でバッターとの駆け引きに長けた摂津投手が、どうやって山田の思考を迷わすのか。

今年もほぼトリプルスリー間違いなしの山田哲人選手。彼を封じ込めるにはどうしたら良いのかという試行錯誤の元で、新たな野球界の常識が作られる気がしてなりません。